『原子間力顕微鏡(AFM)の基本原理、測定とそのノウハウ、データの取得・解析方法』をテーマにセミナーを開催します
セミナーは終了しました
セミナー概要
● 日 時 2021年10月22日(金) 10:30~16:30
● 会 場 Live配信セミナー(リアルタイム配信) ※会社・自宅にいながら受講可能です※
● 主 催 サイエンス&テクノロジー株式会社
● 講 師 河合 晃 教授
※詳細(申込み)は主催者ページをご覧ください。
https://www.science-t.com/seminar/B211072.html
セミナー内容
セミナー趣旨
「ナノテクノロジーの目」とも言われているAFM(原子間力顕微鏡)は、SEMなどと同様に一般化しつつあり、また小型で安価なことから企業の基礎開発部門に多く導入されるようになってきました。AFMを用いれば、試料表面の諸性質(硬さ、導電性、帯電性、加工、相互作用力、付着性など)、微粒子やレジストパターンなどの微小固体の諸性質(付着性、マニピュレーション、帯電性)、特殊測定(液滴形状、ナノバブル観察)など、幅広い解析が効果的に行えます。
しかしながら、実際に適切で効果的なAFM測定を行うには、基本原理や測定方法、そして解析方法などの基礎を習得する必要があり、測定が不調の場合は原因が不明のままとなり、活用範囲も形状観察程度の利用に留まっているケースが多く見受けられます。
本セミナーでは、汎用性の高い大気中および液中測定用のAFMを中心に豊富なデータに基づき解説します。これからAFMの導入を検討される方、初めてAFMを操作される方にも分かりやすく装置の基本原理や操作方法、データの取得や解析方法についてまで解説します。特に、AEMのユーザー側の視点に立って、講演者の経験に基づき、導入および実用化技術のポイントを分かり易く解説します。また、日頃のトラブル対策や技術開発相談にも対応します。
セミナー対象
・AFMによる材料測定業務に携わっている方
・AFMを初めて利用する方
・AFMの導入を検討されている方
・AFMの幅広い分野での利用を希望される方
・AFMの性能をさらに有効活用したいとお考えの方 など
セミナーで得られる知識
・AFMの基礎と基本原理
・AFMを使用する上でのノウハウ
・AFMを用いた材料および表面科学の手法 など
プログラム
【基礎編】「AFMの適切な利用法 ~原理・基礎知識から測定・解析上の留意点まで~
・AFMでできること・できないこと
~電子顕微鏡ではわからなくてもAFMでわかること~
・AFMの基礎・原理
~AFMの基本構成・動作モード等~
・表面像の取得方法
~得られた像は、実像なのか?~
・原子分解能の機構
~表面粗さ計と何が違うのか~
・ナノスケールの寸法校正
~原子配列の観察~
・カンチレバーと探針の特徴
~どのようにして選ぶのか~
・探針のメンテナンス方法
~汚染と摩耗~
・原子間の相互作用力とは
~ポテンシャル曲線~
・表面の吸着水の影響
~相互作用力の湿度依存性~
・フォースカーブの理解
~針と試料表面との接触~
・探針の追従性とノイズ対策
~クリアな像を得るには~
・カンチレバー上のレーザーポイント変動
~感度校正~
・ピエゾステージのドリフト対策
~位置変動の校正方法~
・探針と試料表面との接触変形
~Herz理論、DMT理論、JKR理論~
・サンプルの表面粗さ依存性
~探針の吸着力と摩擦力~
・サンプルの非接触変形
~相互作用力による自発変形~
・AFM測定の誤差要因
~精度の高い測定のために~
・液中での測定方法
~簡単なバージョンアップ~
・適切なAFMの選定方法
~用途に合ったオプション設定とは~
【応用編】「AFMの有効な活用法 ~様々な活用展開と分析・評価ノウハウ~」
・表面エネルギーの測定
~表面処理との相関~
・表面吸着性の解析
~表面の経時変化~
・吸着センサへの応用
~吸着膜による応力検出~
・薄膜及び微細パターンの付着性解析
~DPAT法~
・微細パターンの繰り返し疲労特性
~DPAT法~
・探針共振法による固体はく離
~DPAT法~
・未知の表面間の付着力推定
~二乗平均則~
・微粒子の付着性/除去特性
~クリーンネス・印刷~
・ナノペーストの凝集性
~焼成時の粒成長~
・微粒子の核成長と平坦性
~核生成理論~
・薄膜の結晶成長
~他の薄膜との相互作用~
・固体表面のヤング率測定
~固体表面と微細パターンの弾性率解析~
・固体表面の動的粘弾性測定
~動的粘性と変位応答性の解析~
・固体表面の凝集性解析
~薄膜の硬さや摩擦特性、表面硬化層の解析~
・固体表面の帯電制御
~帯電分布と除電性~
・微小液滴およびファインバブル観察
~識別方法~
・微小固体のナノマニピュレーション
~移動・加工と凝集性解析~
・微細パターンの形成
~ナノ陽極酸化法による絶縁パターン形成~
□質疑応答□
日頃の技術開発・トラブルの個別相談に応じます。