『半導体洗浄の基礎とクリーン化技術のノウハウ』をテーマにセミナーを開催します
セミナーは終了しました
セミナー概要
● 日 時 2021年4月16日(金) 10:30~16:30
● 会 場 本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
● 主 催 株式会社R&D支援センター
● 講 師 河合 晃 教授
※詳細(申込み)は主催者ページをご覧ください。
https://www.rdsc.co.jp/seminar/210432
セミナー内容
セミナー趣旨
半導体デバイスは現在の科学および産業に多大な貢献をしています。また、その高機能化の進歩は極めて速く、多くの基盤技術が創生されています。その中でも、半導体基板のクリーン化技術は、製品歩留まりに直結しているため、重要なキーテクノロジーの1つとして位置づけられています。本セミナーでは、長年、講師がスーパークリーンルーム内で先端製品の開発製造に携わった経験から、ユーザー視点における半導体洗浄やクリーン化技術の要点とノウハウを丁寧に解説します。特に、半導体、有機・無機・金属等の微小欠陥の性質や、これらの付着除去・管理・計測方法、および固体表面と固液界面の性質等について解説します。本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日頃の研究開発および現場トラブルに関する相談にも個別に対応します。
受講対象・レベル
電子デバイスおよびクリーン化に関わる技術者
習得できる知識
半導体デバイス製造におけるクリーン化技術の基礎、および製品の歩留まり向上や品質改善および技術開発における基盤技術を習得できます。また、製造プロセスや装置機構により、クリーン化を促進できるとともに、各種ノウハウを習得できます。
プログラム
1.洗浄技術と半導体デバイス
1-1 固体表面の性質(半導体、金属、絶縁体)
1-2 基本洗浄方式(ウェット、ドライ、物理除去)
1-3 汚染によるデバイス不良(Vth閾値、CVシフト、絶縁耐圧)
2.洗浄の基本メカニズム(付着・脱離)
2-1 相互作用因子(粒子間の引力とは)
2-2 ファイン粒子の性質(JKR理論、DMT理論、Hertz理論、毛管凝縮)
2-3 材料の帯電性と除電性とは(材質の差)
2-4 微小固体の凝集ルール(小さい粒子の優先性)
2-5 液体ラプラス力(液膜による凝集力)
2-6 DPAT技術(AFMによる剥離力の直接測定)
2-7 濡れ性の基礎(Laplace、Young、Wenzel、Cassie、Dupre、Newmanの各式)
2-8 表面エネルギー(分散、極性成分からの付着性解析)
2-9 界面への浸透機構(拡張濡れエネルギー、Sモデル)
2-10 ゼータ電位と分散凝集制御(溶液中の帯電)
2-11 溶液中の粒子付着と除去(DLVO理論)
2-12 表面処理(親水化処理と疎水化処理)
3.有効な付着物の除去方法とは?(徹底的に除去するには)
3.1 ウェット処理による洗浄(液体の性質を利用する)
・界面活性剤(界面浸透性の増大)
・機能水の性質(固体の液中酸化)
・RCA洗浄(重金属除去、酸化還元電位)
・腐食溶解(ポテンシャル-pH電位図)
・マイクロ気泡の脱離(低表面張力液体による除去)
・超音波洗浄(異物除去メカニズム)
・乾燥痕対策(IPA・スピン乾燥)
3.2 ドライ処理によるクリーン化(異物の直接除去とは)
・ブラシスクラバー(機械的除去)
・プラズマ処理(有機物分解と物理スパッタ)
・空気清浄の高機能化(浮遊粒子の捕獲)
・除電気による帯電中和(付着粒子の離脱促進)
・疎水化処理(自然付着の抑制)
4.効率的なクリーン化技術とは(クリーンルーム運営)
4-1 花粉、PM2.5、バクテリア、マイクロビーズ(身近な異物)
4-2 微小異物のサイズ、材質、性質(なぜ浮遊するのか)
4-3 フィルター技術(フィルタリングの基礎)
4-4 単分子有機汚染(保管中のクリーンネスとは)
4-5 パーティクルカウンター(気中浮遊粒子)
4-6 動線のコントロール(安全性と作業の効率化)
4-7 装置単位のクリーンブース化(低消費電力型)
4-8 特殊クリーンルーム(半導体・電子産業用、医療バイオ用、食品用)
4-9 クリーン服の帯電と除電(低発塵化)
4-10 クリーンルームの安全管理(酸欠、防爆)
5.質疑応答
(日頃の疑問、トラブル、解析・技術開発相談に個別に応じます)