『シランカップリング処理による付着・濡れ・コーティングの制御法』をテーマにセミナーを開催します

セミナーは終了しました

セミナー概要

日 時 2020年8月21日(金) 10:30~16:30
会 場 会場での講義は行いません。
主 催 株式会社情報機構
講 師 河合 晃 教授

※詳細(申込み)は主催者ページをご覧ください。
https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC200882.php

セミナー内容

セミナーポイント

シランカップリング処理は、多くの製造分野産業で製品表面の代表的な疎水化処理技術および分散技術として用いられています。 本講座では、電子産業で多く用いられるHMDS(ヘキサメチルジシラザン)を中心に、付着、密着、濡れ、気泡、液滴、コーティング、微粒子分散の制御法について多くの実験データに基づき説明します。
また、処理装置の構成ノウハウ、表面エネルギーなどの様々な評価法について丁寧に説明します。また、実際のトラブル解析および技術相談にも応じます。

○受講後、習得できること:
・シランカップリング処理の評価手法の習得
・表面処理(濡れ、塗布、乾燥、プロセス、装置など)の基礎原理の修得
・表面エネルギーによる表面特性評価法の習得
・プライマー処理装置の設計手法の習得
・コーティング方法の最適化手法の習得
・トラブル対策における幅広い適用能力

プログラム

【基本編】シランカップリング処理と濡れ性

1.シランカップリング処理を最適化する
・カップリング反応と結合エネルギー(結合の安定性)
・QCMによる反応モニタリング(単分子層反応のその場解析)
・疎水性と超撥水との違い(純水接触角により90度を超える)
・付着性と密着性との違い(互いに逆の特性を示す)
・処理温度(沸点近くに最適温度が存在する)
・処理時間(短時間で処理効果がある)
・飽和蒸気処理(単分子処理に効果がある)
・相互作用引力(吸着力が低下する)
・表面摩擦、摩耗、潤滑性(機械的特性の改質)

2.効果的な処理装置を構成する
・気化方式(バブリング、減圧方式の比較)
・脱水ベーク(吸着水の除去)
・コンダクタンス(処理系統の流量設計)
・装置設計例(大型パネル処理用)

3.濡れ・付着性の基礎とシランカップリング処理
・表面エネルギー(エネルギーで評価する)
・濡れエネルギーWa(疎水化と親水化の評価方法
・拡張係数S、円モデル(界面のシーリング性)

【実用編】実際の現場でのシランカップリング処理のノウハウ!!

1.塗膜の付着性をコントロールする
・レジストパターン剥離(ドライ中での付着力は低下する
・ポッピング現象(局所剥離が増加する)

2.溶液中での界面密着性をコントロールする
・液中剥離の抑制効果(シーリング性を促進させる)

3.微粒子の分散性をコントロールする
・粘性塗膜内の分散性(アンダーフィル剤)

4.塗膜のコート性をコントロールする
・ピンホールとはじき(ピンホールの撲滅方法)
・粘性指状変形VF(ギャップ内のピンホール解決法)
・凹凸パターン(ピンニング効果)

5.液滴と気泡の付着性をコントロールする
・液滴成長制御(表面の曇りのメカニズム)
・ナノバブルの付着性制御(疎水性表面ほどバブルが付着する)

6.表面を高品位にコントロールする
・プラズマ処理(親水性とハイブリッド処理)
・アルカリ処理(表面エッチングとのハイブリッド処理)
・ナノインプリント(モールドの離形処理)

7.シランカップリング剤によるCVD成膜(HMDSO膜の形成)

8.質疑応答
・技術相談、日頃のトラブル相談に応じます