「開発・生産現場における実践的なクリーン化技術」をテーマにセミナーを開催します

セミナーは終了しました

セミナー概要

日 時 2017年8月25日(金) 12:30~16:30
会 場 連合会館 (東京・お茶の水)
主 催 株式会社TH企画セミナーセンター
講 師 河合 晃 教授

※詳細(申込み)は主催者ページをご覧ください。
http://www.thplan.com/seminar/15625/

セミナー内容

受講対象

材料、素材、装置メーカ、デバイスメーカ、食品産業、病院・医療・バイオ関連などの実務部門、設計部門、品質保証部門など。

予備知識

クリーンルーム経験の有無は問いません。
初心者でも分かり易い内容です。

習得知識

製品の歩留まり向上や品質改善および技術開発において、クリーン化技術の重要性を習得できます。
また、製造プロセスや装置機構により、クリーン化を促進できるとともに、各種ノウハウを習得できます。

講師の言葉

クリーン化技術の高度化には、クリーンルームや超純水・高純度ガスなどのインフラ技術はもちろんのこと、近年では 製品の製造プロセス・装置技術による高度化が欠かせません。
特に、製造プロセスや装置由来の欠陥・異物の抑制と撲滅には、共通ルールがなく現場レベルのノウハウに強く依存しています。
本セミナーでは、長年、講師がスーパークリーンルーム内で先端製品の開発製造に携わった経験から、ユーザー視点に おけるクリーン化技術の「ツボ」を丁寧に解説します。
特に、有機・無機・金属等の微小欠陥の性質や、これらの付着除去・管理・計測方法等について、品質保証の観点から解説します。
本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日頃の研究開発および 生産現場トラブルに関する相談にも個別に対応します。

プログラム

1.製品に付着する異物と欠陥とは?(現状を把握する)

1.1微小異物の性質(目に見えな世界では)
・花粉、PM2.5、バクテリア、マイクロビーズ(身近な異物)
・微小異物のサイズ、材質、性質(なぜ浮遊するのか)
・単分子有機汚染(保管中のクリーンネスとは)
・乾燥痕(ウォータマークの原因とは)
・微小気泡のピンニング(異物に付着するマイクロバブル)
・手で触れる(指紋・皮脂の性質)
・ハンドリング(ピンセット痕)
・無塵紙(繊維構造と発塵)

1.2 プロセス・装置の欠陥(装置およびプロセスからの発塵)
・膜剥離(ポッピング、割れ、スクラッチ痕)
・微細パターンの剥離(リソグラフィパターン剥離と浮遊)
・微小異物によるピンホール形成(塗膜の濡れ不良)
・微小異物によるクラック形成(ナノ粒子ペースト不良)
・真空減圧下の発塵(拡散係数、オイルバック)
・イエロールーム特有の汚染(バクテリア、有機汚染)

1.3欠陥となる異物、ならない異物とは?(その異物、本当に致命的ですか?)
・保護膜上の異物付着(電子デバイス上の異物)
・加工による欠陥生成(マスク欠陥の転写率)
・超音波による異物除去(除去と再付着)
・環境応力亀裂(膜表面の硬化亀裂)

2.異物の付着・脱離メカニズムを考える(基本を理解する)

2.1 微小固体の付着要因
・相互作用因子(なぜ付着し、除去できるのか)
・微小固体の凝集ルール(小さい粒子の優先性)
・相互作用因子(粒子間の引力とは)
・表面エネルギー(分散、極性成分からの付着性解析)
・液体ラプラス力(液膜による凝集力)
・異物の付着変形(Hertz理論とは)
・アンカー効果(表面粗さと付着性)
・材料の帯電性と除電性とは(材質の差)
・ゼータ―電位と分散凝集制御(溶液中の帯電)
・溶液中の粒子付着と除去(DLVO理論)
・DPAT技術(AFMによる剥離力の直接測定)
・表面処理(親水化処理と疎水化処理)
・テープ剥離時の残さ異物(応力集中と緩和)

3.有効な異物の除去方法とは?(徹底的に除去するには)

3.1 ウェット処理による洗浄(液体の性質を利用する)
・界面活性剤(界面浸透性の増大)
・RCA洗浄(高精度洗浄)
・超音波洗浄(異物除去メカニズム)
・フィルター技術(フィルタリングの基礎)
・親水化プラズマ処理(凝縮水表面の形成)
・IPA・スピン乾燥(乾燥痕の撲滅)
・溶存ガス濃度(気泡の生成と溶解)
・マイクロ気泡の脱離(低表面張力液体による除去)
・純水のpHコントロール(微粒子の凝集分散制御)
・ウェットブラスト処理(異物除去と洗浄の同時処理)

3.2 ドライ処理によるクリーン化(異物の直接除去とは)
・空気清浄器の高機能化(浮遊粒子の捕獲)
・除電気による帯電中和(付着粒子の離脱促進)
・疎水化処理(自然付着の抑制)
・ブラシスクラバー(機械的除去)
・ブラスト処理(表面ピーキング)
・プラズマ処理(有機分解と物理スパッタ)

4.クリーン化に有効な検査方法とは?(有効な計測方法を紹介します)
・パーティクルカウンター(気中浮遊粒子)
・AFM技術(粒子付着力測定 DPAT技術)
・付着異物の検査技術(光散乱法、画像比較法、偏光法)
・大型基板のクリーン度解析(フリンジ法)
・表面状態の化学分析(XPS、FT-IR-ATR、エリプソメータ、ESEM)
・バブルと異物の同定方法(相互作用解析)

5.効率的なクリーンルーム技術とは?(ユーザーの視点では)
・クリーンルームの概要(クラス、構造、特性)
・動線のコントロール(作業の効率化)
・気流の制御(ダウンフロー、リターン化)
・装置単位のクリーンブース化(低消費電力型)
・特殊クリーンルーム(半導体・電子産業用、医療バイオ用、食品用)
・自動化(ロボット化、メンテナンス)
・クリーン服の帯電と除電(低発塵化)
・流体配管の設計(コンダクタンスのマッチング)
・クリーンルーム内作業の安全対策(事故防止のために)
・関連規則について(安全な運用のために)