アドヒージョン株式会社

TOP > 基礎技術解説 > ポジ型レジストを用いたネガパターン形成

基礎技術解説リソグラフィ

ポジ型レジストを用いたネガパターン形成

既存のポジ型レジストを用いて、ネガパターンを形成することが可能である。必要な機器は、電子顕微鏡(SEM)による電子線描画と紫外線(i線)照射装置とホットプレートである。ここでは、ノボラック系ポジ型フォトレジストを使用した例を紹介する。下図に電子線照射/UV露光によるプロセスフローを示している。

ハイブリッドリソグラフィ
ハイブリッドリソグラフィ

(ハイブリッドリソグラフィ)
[1]Si基板上へレジスト薄膜を形成して、プリベークを行う。
[2]レジスト膜に対してSEM等の電子線描画装置を用いて所望のパターンを描画する。この時、電子線照射部は電子ビームにより硬化が進み、アルカリ現像液には不溶化している。
[3]UV全面照射を行い、電子線描画の領域以外をアルカリ可溶にする。
[4]アルカリ現像液に浸漬することでUV照射部を溶解除去できる。
[5]ポストベークを行う。

パターン断面図
パターン断面図
ポジレジスト膜中のネガパターン(SEM写真)
ポジレジスト膜中のネガパターン(SEM写真)

上の左図と右図には作成したパターン構造の断面図およびSEM写真を示している。UV露光により可溶性領域、電子線照射により難溶性領域を形成し、フォトレジスト膜内に混在させることで、ポジ型レジストを用いてネガ型パターンを実現していると考える。この電子線照射/UV露光を用いたハイブリッドリソグラフィは、ポジ型レジストの有効利用にも寄与すると考えられる。

お問い合わせはこちらから

ページのトップへ戻る